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『届けたい』人がいる。

『生徒になりたい。』

支援先のノンテノイ村で「あなたの夢はなんですか?」と尋ねたときに返ってきた言葉です。 質問した相手は子どもではありません。 子どもの頃、学校に通うことができなかった、私のお父さんと同じ年齢ぐらいの人です。

村を出た後に、その村人とのやりとりを何度も振り返ったり、いろんな先輩の話を聞いたりして、思ったことがあります。 それは、インコネがこれまでに築き上げてきたものについてです。

これまでに幼稚園、小学校、中学校の建設費用を達成し、ノンテノイ村には既にかわいい幼稚園と小学校が建っています。 ノンテノイ村での「一貫した教育ルートづくり」を目指し、インコネの活動やたくさんの方々がご協力してくださった結果を見て。 元気に学校に通う子どもたちの姿を見て。

『自分も学校に通いたかった、生徒になりたい。』

そう思ってくれたのなら。 もし、そうだとしたら。 インコネが今までに築き上げてきたものは幼稚園とか小学校とか目に見えるものだけじゃないんだなって。 村人の心とか感情とか、そういう目に見えないものも動かせたのかなって。 (私の勝手な想像ですが…。)

でも確かなことは、 その人が学校に行きたかったということ。 教育を受けたかったということ。 だからこそ、私たちを受け入れてくれて、 こうやって話ができる。

メンバーがいて、 私たちの活動に協力してくださるたくさんの方がいて、 私たちを受け入れてくれる村人がいるからこそ、 “無限の繋がり”つまり“infinite connection”は成り立っているんだ。そう強く感じました。

そして、私がこの村で見てきたたくさんのこと。

メンバーを見つけた瞬間、笑顔でメンバーに飛び付く女の子。 立派に建っているかわいい緑の小学校。 開校式でメンバーと村人が涙を浮かべながら抱き合っている姿。 肩をくんで歌って、手を繋ぎながら思うままに踊って。

全部全部、ひとつひとつ私の目に映ったものです。

「ここにいたらいいのにな。」 そう思う人が自然と自分の頭のなかにでてきました。 それは、募金をしてくださった方であったり、イベントに協力してくださったり、 資金提供をしてくれた協賛企業様であったり。 インコネを普段から応援してくださっている大人の方であったり。 また、イベントに足を運んでくれたり、 話を聞いてくれた高校や大学の友だち、 家族や大切な人であったり。

私がいまここで、この瞬間に起こっていること、その全てを。

「この人たちにも見てもらいたかったなぁ」

そんなふうに何回も感じて、ちょっと寂しいような、悔しいような、何とも言えない気持ちになりました。

でも。

今回のスタツアの11日間で、自分がインコネメンバーとして感じたことや学んだこと、“ここにいてほしかった”全ての人たちに向けて、届けていきたい、いや届けていこう。 そんなふうに強く思いました。

実際にいまこうやって、ブログリレーという形で自分の想いを発信できるということ、 インコネ広報部として、今回撮ったたくさんの写真や学んだことを発信できること、 それを見てくれている人たちがいること。 今までもやってきたことではあるけれど、今回のスタツアを通して、そのことがすごく新鮮で気持ちよくて、何だか嬉しくなってしまいました。

それぐらい自分の大きな原動力になっているんです。

日本でやってること、全てのことが、この村に繋がっていて、この子たちの未來の笑顔に繋がっているから。

『学校の先生になりたい』 『スポーツ選手になりたい』 『看護師さんになりたい』 『生徒になりたい』 大切な夢を持って、今を生きている人たちがいるから。 胸を張ってまた笑顔でみんなに会えるように、 全力で走り抜けていきます。

読んで頂きありがとうございました。

関西学院大学 2回生 広報部 廣利千早


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